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アメリカ先住民が生活に役立ててきた植物『ユッカ』

第13回の今回は、様々な分野で活用されている植物「ユッカ」 について掘り下げていきたいと思います。

 ユッカ (Yucca schidigera)とは



ユッカには、40〜50種類もの種類がありますが、今日のトピックとなるユッカは、自生している地域やその特徴から、モハベユッカ (Mojave yucca ) や スパニッシュダガー (Spanish Dagger:スペインの短剣) などと呼ばれている “Yucca schidigera (ユッカシジゲラ)” 。
※なお、観葉植物として知られるユッカは、“Yucca elephantipes (ユッカエレファンテペス)” などであり、ユッカシジゲラとは異なる植物です。

ユッカシジゲラ (以下、ユッカ)は、カリフォルニア南東部、ネバダ、アリゾナ南西部、バハカリフォルニアやメキシコといった地域の、標高1000〜1400m程の砂漠地帯 に生育するリュウゼツラン科の木本植物です。
31〜105cm程の先のとがった葉をつけ、15〜20年かけて4〜5m程に成長します。

 ユッカの利用法



日本ではあまりなじみのないユッカですが、アメリカ先住民 (インディアン) はユッカを下記のような目的に活用してきました。

<アメリカ先住民の利用法>
○食品として:
 花、実、種子を食用として利用。つぶしたユッカとジュニパーの実を発酵させて
 アルコール飲料も作っていました。
○薬として:
 葉や幹の樹液を痛みや炎症、皮膚疾患、出血の止血に使用。
 ※現在でもメキシコの一部の地域では、民間療法的に、ユッカとその他のハーブで
 作ったお茶を喘息や頭痛の治療に使用しています。
○石鹸やシャンプーとして:
 葉や根から、石鹸やシャンプーを作り、洗浄に利用。特に、ユッカを用いたシャンプー
 は、「ふけ」 を改善するとされています。
 その他、葉から取れる繊維はロープや衣服などの材料にも用いられました。
 現在では、上記のように用いられることは稀ですが、食品添加物、家畜飼料添加物、
 化粧品原料、農業用製品など、様々な分野でユッカは活用されています。

<現代の代表的な利用法>
○食品添加物として:
 ・ユッカに含まれる起泡成分のサポニンの働きを利用し、炭酸飲料、シロップ、
  ビール、ジュースの発泡補助に利用。
 ・食品の日持ちを向上させるための添加物として利用。
 ※なお、日本でもユッカ抽出物は天然由来の食品添加物として利用されています。
○動物飼料原料として:
 ユッカパウダーやユッカエキスは、下記の目的で飼料に混ぜて使われることが
 あります。
  ・家畜の成長促進、栄養の吸収と同化の向上
  ・環境中のアンモニア量の減少
  ・グラム陽性菌などに対する抗微生物作用
  ・豚の死産の減少
  ・鶏卵と鶏肉中のコレステロール低下作用

その他、農業用途としては、抗カビ作用、穀物の成長促進作用があるとして、土壌への散布が認められています。
(J Anim Sci. 2001 Dec;79(12):3096-103.)

 ユッカの成分



上述のように昔から様々な目的に利用されているユッカ。
複数の活性成分が確認されていますが、その代表となるのが、“シャボン(泡)”を語源にもつ “サポニン” です。

○ユッカサポニン
ユッカに含まれるサポニンは、ステロイドサポニンと呼ばれるもので、幹と根に多く存在し、根には乾燥重量の10%ものサポニンが含まれています。
サポニンは、親水性と親油性という2つの性質を持つことから、穏やかな界面活性作用があり、この界面活性作用が 「石鹸」 としての役割を果たします。
また、ステロイドサポニンには、炎症に対する働きをもつものもあり、インディアンはこのステロイドサポニンの働きを経験的に知り、痛みや炎症の緩和に用いた ものと考えられます。
ちなみに、薬用植物として有名なジンセンにもステロイドサポニンが含まれています。
(J Nutr. 1986;116:2270?2277.)
(J Nat Prod. 2000 Mar;63(3):332-8.)
(J Agric Food Chem. 2001 Sep;49(9):4392-6.)
(J Inflamm (Lond). 2006 Mar 29;3:6.)

現在、サプリメントなどに利用されているユッカは、主にサポニンを含む部分が利用されており、痛みや炎症の緩和サポートを目的とした製品となっています。

○ユッカフェノール
もうひとつ、最近にわかに注目を集めているのが、ユッカの樹皮に存在するポリフェノール類。
ブドウの皮から見つけられた強力な抗酸化作用と抗炎症作用をもつレスベラトロールに加え、非常に珍しい構造(スピロ環骨格)をもつユッカオール(A〜C)などが 発見されています。
特にユッカに特徴的なユッカオールは、レスベラトロールと同様に抗酸化作用と抗炎症作用があると考えられています。
※これらのポリフェノールは、もっぱら樹皮に含まれています。
(J Agric Food Chem. 2001 Feb;49(2):747-52.)
(Nutrition. 2003 Jul-Aug;19(7-8):633-40.)


 ユッカの研究



ユッカについては、上述のユッカサポニンとユッカポリフェノールに関する研究があります。その内の幾つかをみてみましょう。

○ユッカサポニン
サポニンの持つ界面活性作用は、体内で様々な働きをもつと考えられます。

【ユッカ (Yucca schidigera) とキラヤ (Quillaja saponaria) のエキスによるヒトにおけるコレステロール低下作用】
(Arch Pharm Res. 2003;26:10421046.)
新たな抗コレステロール薬の開発のために、ユッカとキラヤエキスを経口摂取させ、血液中のコレステロール値と消化器機能に対する働きを調べた。 ユッカとキラヤエキスのサポニン含有率を、それぞれ9.1%を17.2%、21.4%を61.8%にまで濃縮したものを0.9g (6:4、V:V) を4週間、高コレステロール患者 に摂取させたところ、総コレステロール値とLDLコレステロール値が低下した。
また、患者の消化器症状の改善も認められた。

【犬での活性炭、ユッカ、酢酸亜鉛の悪臭減少作用】
(J Am Vet Med Assoc. 2001 Mar 15;218(6):892-6.)
活性炭、ユッカ、酢酸亜鉛をそれぞれ、イヌに与え、発生するガスと排泄物の悪臭に対する有効性を調べたところ、ガスと排泄物の量に変化は無いが、 臭いに関しては、全く臭いが感じられないか、わずかに感じる程度まで減少した。
なお、インビトロ試験では、硫化水素の減少が見られたことから、これらの物質は大腸での硫化水素の生成を減らす働きがあると考えられる。

その他、ユッカサポニンによる腸内寄生虫駆除作用についての有効性を示唆する文献もあります。
(Vet Parasitol. 2001 May 22;97(2):85-99.)

○ユッカフェノール
ユッカの樹皮から得られるポリフェノールは、強力な抗酸化作用をもつことが示唆されています。

【ユッカ樹皮中のフェノール化合物のカポジ肉腫細胞の分裂、転移、PAF生合成に対する有効性】
(Biochem Pharmacol. 2006 May 14;71(10):1479-87. Epub 2006 Mar 6.)
ユッカの樹皮から得られるユッカオール (A,B,C) は、炭素数15のスピロ環とレスベラトロールに似たスチルベン構造をもつ特殊なポリフェノールである。 この特徴的な物質の細胞分裂、細胞転移、PAF(血小板活性化因子)生合成に対する有効性を調べた。
なお、PAFは炎症に対する活性メディエイターで、血管新生促進作用があり、また、インビトロでは血管内皮細胞やカポジ肉腫細胞の転移を進めることが知られている。
研究結果では、ユッカオール (25microcM) は、同量のレスベラトロールよりも細胞増殖阻害作用をもつことを示し、また、PAF誘発血管新生を完全に阻害した。

ユッカオールCは、PAF因子誘発の細胞運動性を失わせ、ユッカオールA、Bは、それぞれ、細胞の転移を7.6microm/hから、6.1mcirom/h と5.6miocrom/hへと 減少させた。
これらの結果から、ユッカの抗炎症作用は、レスベラトロールとユッカオールによるものであると推定され、また、抗がんと抗浸潤作用に対する有効性も示唆 された。

この他、ユッカオールには、レスベラトロールと同様かそれ以上に強い抗酸化作用と抗炎症作用を持つことや、がん治療の化学療法に用いられるプラチナ 含有製剤による正常細胞に対する酸化ダメージ(いわゆる化学療法剤の副作用)を防ぐ働きがあることを示す文献もあります。
(Life Sci. 2004 Aug 6;75(12):1491-501.)
(Nutrition. 2006 Nov-Dec;22(11-12):1202-9.)


 まとめ



アメリカ先住民によって伝統的に使われてきたユッカ。
今のところ存在するのはサポニンの働きに着目した製品ばかりですが、今後は、今まで利用されていなかった 「樹皮」 から得られるポリフェノールを利用した 製品も登場することになりそうです。

<参考>
PubMed
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=PubMed

ユッカ
http://www.supmart.com/search/?cid=yucca



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